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おんせん
定義 Click
 温泉とは、国が1948年に制定した温泉法によると 「地中からゆう出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く。)で、別表に掲げる温度又は物質を有するもの」と定義される。別表(ここでは省略)の内容も含めてまとめると、地中から湧き出る水や水蒸気、ガスのうち、含有成分に関係なく採取されるときの温度が摂氏25度以上のもの、あるいは摂氏25度未満でも規定成分のうちひとつ以上を含むものは温泉にあたる。規定成分には総硫黄、ラドンなど19種類があり、規定成分の内容により11種類の泉質(→キーワード参照)に分かれる。
 温泉は入浴、飲用などに用いられる。入浴については、温熱効果による血行促進やリラクセーション、水圧によるむくみ改善や血行促進などの効果が期待できる。また、入浴であっても飲用であっても、温泉に含まれる成分が体にさまざまな影響を与える。温泉が持つリラクセーション効果や体への効能を得るため、温泉の湧き出る地域、いわゆる温泉地には宿泊施設やレクリエーション施設が併設されることが多い。
歴史
 日本における温泉の歴史は、一説によると縄文時代にまでさかのぼる。温泉の歴史や文化を研究する八岩まどか氏の著書『温泉と日本人 増補版』(青弓社刊)によると、長野県曽根にある縄文前期の遺跡から発掘された環状列石には、湯アカがこびりつき硫黄の香りが漂っていたという。この遺跡に住んでいた縄文人が、温泉に浸かっていた可能性は高い。その後、奈良・平安時代になると貴族が温泉を利用するようになり、鎌倉時代以降は、武士の間でも温泉の利用が広まる。戦国時代、武田信玄が傷ついた武士や自らを癒すため利用したという温泉のいくつかは、信玄の隠し湯と呼ばれ今も山梨県に存在する。
 江戸時代に入ると、化粧法を指南した『都風俗化粧伝』という書物や『和漢三才図会』という百科事典などに温泉とその効能に関する記述が登場する。「江戸時代までは関所を越えるのが難しく、温泉を利用するのも大変だったでしょう。一般の市民が自由に温泉へ出かけられるようになったのは、明治時代になってからと考えられます」(ポーラ文化研究所 津田紀代さん)明治30年に都新聞社から発行された『都新聞毎月付録都乃華第三号』には、おすすめの旅行先として那須の塩原温泉や箱根芦の湯などが紹介されている。「明治時代には来日したドイツ人ベルツ博士などにより、日本の温泉の効能が調査されました。彼らの存在は、当時の日本人に温泉のよさを再認識させるきっかけになったと思われます」(津田さん)
 大正、昭和になると、温泉の成分が詳しく調べられるようになり、効能もさらに明らかになってくる。「大正14年に出版された『婦人出世の礎』、昭和12年に出版された『婦人家庭百科辞典』には、硫黄泉やアルカリ泉は皮膚病によいなど、泉質とその効能も詳しく書かれています」(津田さん)温泉の効能が知られるにつれて温泉を利用する人が増えると、各地に数多くの温泉施設が建てられるようになった。
 温泉が人気を集める中、平成に入ると温泉偽装問題が露見する。平成16年、長野県の白骨温泉や群馬県の伊香保温泉などの一部施設で、入浴剤を入れた湯や水道水を沸かした湯を温泉と偽っていたことが発覚したのだ。問題を受け、環境省は平成17年に温泉法を改正。温泉施設では泉質のほか加水の有無、入浴剤利用の有無などを提示するよう定められた。
キーワードClick
泉質
 温泉法によって定められた、温泉の分類。含まれる成分の種類や量によって、11種類に分かれる。中でも、治療の目的で使われる特定成分を規定量含むものは療養泉として区別され、どの療養泉も冷え性や筋肉痛の改善、疲労回復や健康増進などによいと認められている。また、ひとつの温泉地の中でも、湯の湧き出るポイントである源泉によって泉質が異なることが多い。以下は、代表的な泉質になる。
炭酸水素塩泉:炭酸水素イオンを含む療養泉。アルカリ性の湯が多く、皮脂が溶け出すことで入浴中は肌表面がヌルヌル、入浴後はツルツルになる。いわゆる美人の湯の大半はこれ。慢性皮膚炎、切り傷などによいそう。
塩化物泉:塩素イオンを含む療養泉。肌表面を成分が覆って汗の蒸発を防ぐため、保温効果が高い。飲むと胃や腸の働きを整えることから、胃腸の湯と呼ばれることがある。慢性婦人病、火傷によいとされる。
硫酸塩泉:硫酸イオンを含む療養泉。慢性皮膚病、火傷、切り傷によいとされ、傷の湯と呼ばれる。
単純硫黄泉:硫黄を多く含む療養泉で、卵が腐ったような独特の香りがする。古くから万病に効くとされるが、刺激が強く肌荒れすることも。
スパ
 英語で温泉、温泉地を表す単語。ヨーロッパにおいて温泉とは、医師の処方箋に従って飲用入浴し、体を治療する保養地だった。しかし19世紀に入ると、入浴の合間にされていた、遊歩道での社交が主たる目的になり、ヨーロッパの温泉地はリゾート地として開発が進んでいく。20世紀までにはフランスのヴィシーにカジノ、公園、温泉シャワー療法などの設備が整えられ、ヨーロッパの各温泉地のモデルとなった。
名湯リスト
群馬県・草津温泉:江戸幕府八代将軍吉宗が、江戸城へ湯を運ばせた温泉として有名。泉質は、角質柔軟効果のある単純酸性泉、単純硫黄泉など。慢性婦人病、神経痛などに効くとされる。
神奈川県・箱根温泉:箱根山一帯にある温泉の総称で、湯本温泉、芦ノ湖温泉などがある。奈良時代に発見された温泉と言われ、戦国時代には豊臣秀吉が兵の疲れを癒すために利用した。泉質は、単純硫黄泉、硫酸塩泉などさまざまで、神経痛や冷え性によいとされる。
兵庫県・有馬温泉:奈良時代に編纂された『日本書紀』にも記される、古代からの温泉。世界的にも珍しいほど多くの成分が含まれる湯で、泉質は塩化物泉、炭酸ガスが溶け込んだ二酸化炭素泉など。胃腸病、神経痛、婦人病などに効くとされる。
愛媛県・道後温泉:神話の神が利用したと伝えられる古湯。泉質は、刺激が弱く作用の穏やかなアルカリ性単純温泉で、貧血や皮膚病によいと言われる。
大分県・別府温泉:日本一の源泉数と、豊富な湧出量を誇る。温泉成分を含む泥に浸かる泥湯は美肌効果が高いとされ、人気。泉質は、硫酸塩泉、炭酸水素塩泉ほか。皮膚病、婦人病などによいと言われる。
今後取り上げてほしいテーマを大募集中!
関連項目
タラソテラピー、ミネラルウォーター
※次回のテーマは、「化粧道具(日本編)」です。

取材協力:
ポーラ文化研究所 津田紀代

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