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オーラルケア
定義
 オーラルケアとは、歯や舌など口腔内を手入れし、健康かつ美しく保つこと。口腔内の健康、美容を損なう原因には、細菌の塊からなり、虫歯や口臭の原因である歯垢、舌苔と呼ばれる舌に付着した汚れのほか、歯の白さを損なう、ステインという着色汚れなどがある。具体的なオーラルケア法としては、歯磨剤(キーワードを参照)と歯ブラシ、歯間クリーナー(キーワードを参照)などを用いて歯垢やステインを取り除く歯磨きや、酵素の入ったタブレットや舌苔専用ブラシなどで舌苔を減らすクリーニング、歯のホワイトニング(キーワードを参照)などが挙げられる。
歴史
 オーラルケアの歴史は、口の中の汚れを取り除くことから始まった。イラク、クウェート付近では紀元前3000年頃の墓から金の爪楊枝が発見されており、この頃には爪楊枝で歯間を掃除する習慣があったと考えられる。その後紀元前1550年頃には、古代エジプトの医学書に世界最古の歯磨剤が記録され、紀元前300~400年頃にはインドの医学書『スシュルタ本典』に、木を噛んで房状にしたもので歯を磨いたという、歯ブラシに関する最古の記載がある。また『スシュルタ本典』には舌をきれいにするために使った金の延べ板や木のヘラについても書かれており、この頃から舌苔の清掃が行われていたと思われる。
 日本には、紀元後538年頃になると中国から仏教とともに楊枝が伝来。900年代に貴族として生きた藤原師輔が残した『九条殿遺戒』には、平安時代の貴族や僧侶が、楊枝で歯を掃除した様子が記されている。歯磨剤は、さらに時代を下って江戸時代に登場。「丁字屋喜左衛門という人物が、当時来日していた朝鮮人から

1896年にライオンから発売された粉歯磨剤、小袋入ライオン歯磨。歯牙が白く強い動物として、ライオンの名とイラストが採用された。

製法を教わり発売した、丁字屋歯磨という粉歯磨剤が日本初と言われています。また江戸時代の人は、爪楊枝の先端を砕いて繊維状にしたものを噛むなどして歯の掃除に使ったと言われています」(ライオン 研究開発本部 オーラルケア研究所 主任研究員 山本幸夫さん)。明治時代に入ると粉以外の歯磨剤が登場。1888年には資生堂から日本最初の練り歯磨剤、福原衛生歯磨石鹸が発売される。また西洋文化のひとつとして、鯨や牛の骨に馬や羊、豚などの毛を植毛した歯ブラシが流入した。
 1800年代中頃から1900年代に入ると西洋で細菌の研究が進み、虫歯や口臭の原因のひとつは、細菌であると判明。

1927年に発売された、ライオン歯刷子。骨製の柄に、豚の毛を植毛している。1950年代に、セルロイドの柄とナイロン毛の歯ブラシが一般化した。

オーラルケアは、虫歯や口臭予防を追究する時代に突入する。「1948年にはライオンから、歯質を強化して虫歯を防ぐ、フッ素配合歯磨剤が日本で初めて発売されました。さらに同時期、口臭を防ぐ成分入りの歯磨剤、殺菌効果のある成分などの入った歯磨剤も登場します」(山本さん)。また1989年には、サンスターがデンタルリンス(キーワードを参照)、

1888年に資生堂から発売された、日本初の練り歯磨剤。当時のパッケージは缶が主流で、缶に直接歯ブラシを入れ、粉をつけて使った。

歯間クリーナーなどを歯磨剤や歯ブラシと併用することを提案し、G・U・Mシリーズを発売。それまで主に歯科医による虫歯予防指導の一環として使われていた歯間クリーナーの使用が、一般に広まった。
 1990年代後半から2000年代に入ると、オーラルケアに対して、より美しい歯になりたいという美容的欲求が増大。サンギは1985年発売の歯磨剤アパガードについて、1995年から「芸能人は歯が命」という宣伝文句を採用。白い歯をつくる歯磨剤としてヒットした。

1985年にサンギから発売された練り歯磨剤、アパガード。1995年から始めた、白い歯をイメージさせる宣伝が評判に。オーラルケア市場に、美白というカテゴリーを創出したと言われる。

1989年にサンスターから発売された、G・U・Mシリーズ。ニューヨーク州立大学と虫歯原因菌などを共同研究し、その成果を開発に応用した。

2010年にパナソニックから発売された携帯電動歯ブラシ、ポケットドルツ。2000年代に入ってから家庭用電動歯ブラシが普及し、それを使い慣れた消費者に出先での使用を提案。電動歯ブラシ市場拡大につながっている。

オーラルケアアイテム自体も、美容を意識したものが登場するように。厚生省(現・厚生労働省)は、1998年に歯のホワイトニング剤輸入を解禁。歯科医院が歯のホワイトニングを開始した。1999年にフィリップスが発売した電動歯ブラシ、ソニッケアーが、数万円と高価であるにもかかわらずヒットすると、それを受けて2000円前後の廉価版が登場。電動歯ブラシが一気に身近になり、ブームを起こした。「オーラルケアは、家族共通からパーソナルなものへ移行しつつあります。すでに、歯のくすみを除去する、より美容的な歯磨剤など女性をターゲットに絞った商品も登場しています」(山本さん)
キーワード
キーワード「歯磨剤」
 歯ブラシにつけ、歯を磨くために使うもの。清掃剤の効果で歯の表面から歯垢などを落とし、配合される薬効成分によっては抗炎症、殺菌などさまざまな効果を持つ。清掃剤や、粘り気や湿度を与えるため配合される湿潤剤の配合量によって、粉状、練り状、液体などに形状が分かれる。
 現在日本では、チューブ入り練り歯磨剤を、歯磨き粉と呼ぶことが多い。これは、江戸時代から明治時代にかけて流通した初期歯磨剤の多くが、粉状であったことの名残だと言われる。
キーワード「歯のホワイトニング」
 歯についたステインを除去し、歯を白くすること。歯科医院で行うオフィスホワイトニングと、自宅で行うホームホワイトニングのふたつに大別される。オフィスホワイトニングには、漂白剤を用いて歯に染みこんだ色素を分解する方法、ラミネートなどの技術で歯をコーティングし、白くする方法がある。
 ホームホワイトニングは従来、オフィスホワイトニングの効果を高めるために歯科医が処方、指導するものがほとんどだった。しかし2009年に石澤研究所から発売されたデンタルブライトのように、手軽なセルフケアとして取り入れられるホームホワイトニングアイテムも増えている。この背景には、消費者の歯の白さに対する関心の高まりが窺える。
キーワード「デンタルリンス」
 液状オーラルケア製品のこと。歯ブラシを併用する液体の歯磨剤と、歯ブラシを使わずに用いる洗口剤の両方を意味し、マウスウォッシュとも言う。液体のデンタルリンスは口腔内にくまなく広がるため、すみずみまで清潔に保てること、さらに口をすすぐだけの洗口剤なら出先で手軽にオーラルケアできるという利点が支持され、普及した。
キーワード「歯間クリーナー」
 歯ブラシが届かないほど狭い歯間につまった、食べカスや歯垢を除去するために用いるアイテム。歯間クリーナーには、歯間の奥まで入り込んで磨けるように設計された歯間ブラシと、一本の糸に歯垢を絡めて取るデンタルフロスがある。さらにデンタルフロスには、指に巻き付けて使うタイプ、ホルダーにセットされた糸鋸タイプの2種がある。2005年にサンスターが調べたところ、歯ブラシを使った歯磨きだけでは歯間部の歯垢を61%までしか落とせないが、歯ブラシとデンタルフロスを併用した場合は79%、歯ブラシと歯間ブラシを併用した場合は85%まで歯垢除去率が上昇するという結果が出ている。
関連項目
表情筋エクササイズ、審美歯科
※次回のテーマは、「シートマスク」です。

取材協力:
ライオン 研究開発本部 オーラルケア研究所 主任研究員 山本幸夫

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