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マニキュア
定義
「マニキュア」とは、爪の状態を整えるお手入れから、塗装までを含む、爪化粧全般を意味する言葉。爪用エナメル液単体を英語で表現する場合は、ネイルラッカーやネイルカラー、ネイルポリッシュというのが一般的。
*A1
 日本では、手の爪を塗装した状態を表したり、爪用エナメル液を指す言葉として使われることも多い。
歴史
 「マニキュア」の歴史は、古代にさかのぼり、かつて古代エジプトでは、男女とも日課のひとつとして、爪を植物性の染料でオレンジ色に染めていた。*A5紀元前4~5世紀頃のインダス川流域でも、女性は、手の爪を長く伸ばし、赤銅色に染めていたといわれている。
 日本において、広く知られるようになったのは、江戸時代。当時の女性百科事典『女用訓蒙図彙』では、鳳仙花やカタバミの葉汁、紅花から抽出した紅などを用いた「爪紅」を使い、ほんのり赤く染めるのがよいとすすめている。しかし、「爪紅」はすぐに落ちてしまうため、労働の少ない高貴な階級の女性の間でのみ行われた。明治時代になると、近代化の波に乗って、西洋式の美容法が日本に広まりはじめる。1900年代頃、欧米で流行していた「マニキュア」(爪や手のお手入れ法)は、美手法や、美爪法、手指整美法などと訳され、美容読本などで多く紹介された。「マニキュア」はじわじわと浸透し、日本女性の身だしなみのひとつとして定着。欧米から輸入された、ヤスリや甘皮用ハサミなどが収まった“お手入れ用道具セット”は、女性のマストアイテム的存在となった。のちに、1937年に刊行された美容事典『婦人家庭百科辞典』では、嫁入り道具として外せないものと述べられている。時を同じくして、当時、アメリカで、自動車用速乾性ラッカーを応用して開発されたネイルエナメルが、日本に上陸。しかし、派手なカラーや光沢感の強さが、繊細さやおくゆかしさを求める日本女性には、なかなか受け入れられなかった。むしろ「爪紅」のほうが、「さりげなく健康的な色に整える」と、使い続ける女性もいたという。
 日本でネイルエナメルが一般に浸透したのは、1960年代頃から。国産化粧品メーカーから続々と発売され、若い女性を中心に話題を集める。1970年代には、ピンクや赤に加えて、えんじ、茶、白など、色のバリエーションが増え、ラメやパールが入ったタイプが登場するなど、多様化した。1988年、ソウル五輪に出場したアメリカの陸上競技選手、フローレンス・ジョイナーの爪に描かれた派手な柄に注目が集まり、ネイルアートという言葉が知られるようになった。*A2その頃から、雑誌の美容ページなどで、ネイルアートの方法が紹介されるようになり、1990年代頭には、専門誌が発売されるなど、ネイルアートブームが到来(詳しくは、キーワードを参照)。
江戸時代、女性が爪の手入れをしている様子を描いたもの。紅花から抽出した紅を筆で塗るのが一番ポピュラーな方法だったといわれている。

風俗絵本『江戸紫』より
(資料提供:ポーラ文化研究所)

アール・ヌーヴォー様式の道具28点からなる「あやめ文銀製化粧セット」の一部。爪やすりや爪用ハサミなどのケア用品一式。

1903~1907年 イギリス
(資料提供:ポーラ文化研究所)

 ネイルアート熱は、その後、年々高まり、2000年代半ば頃からは、ネイルサロンに通って、アートを施してもらうことが、美容室に通うことと同じような感覚として定着する。
 2005年以降、塗り重ねるだけで、グラデーション風に仕上がるなど、簡単にネイルアートが完成するネイルエナメルが登場。“自分で塗る”ブームが再燃しつつある。
非常に長い爪と華やかなネイルアートで、日本人の関心を集めたフローレンス・ジョイナー。彼女から影響を受け、ネイリストを目指した人も。

写真提供:Time Life Pictures/
Getty Images/アフロ

キーワード
キーワード「フレンチネイル」
爪の先端だけに、ベースと異なる色を塗るデザイン。これとは逆に、爪の根元にある白い半月部分に、ベースと違う色を塗ったものを「逆フレンチ」という。*A3また先端に、ラメをつけた「ラメフレンチ」など、新たなバリエーションが次々と登場している。
キーワード「グラデーション」
ベースを塗った上から、異なる色を塗り重ね、濃淡をつけたもの。爪の先にいくほど濃くなるように塗るタイプがもっともオーソドックス。
キーワード「マーブル」
2色(または、複数)塗ったあと、爪楊枝やブラシなどで色を混ぜ合わせてつくる大理石のような柄。*A4
キーワード「ペイント」
ベースになる色を塗ったあと、アクリル絵の具を筆にとり、絵や線、柄を描いていく。爪楊枝を用いて、点状につければ、ドット柄をつくることもできる。
キーワード「3Dアート」
アクリル素材とアクリルカラーパウダーを混ぜ、花などのモチーフを造形し、爪にのせた立体的デザイン。
キーワード「エアブラシ」
専用のエアブラシを使って、絵や柄、グラデーションなどを爪の上に描いていく手法。くりぬき型や、テープを使えば、幾何学的な柄やラインが完成。
資生堂から戦後初の新製品として発売された「爪紅」。直径1cm、高さ4cmで、金属製の容器に入った口紅型のごく小さいものだった。
名品年表
1946年 資生堂 爪紅●終戦の翌年に発売。健康的でキレイな爪のように仕上がる「爪紅」は、どんな時代でも美しくいたいと願う女性から支持された。
1962年 ポーラ ネイルポリッシュ●まだカラーバリエーションが少なかった当時、スポーツ、パーティなど、シーンに合わせた6色を提案し、注目を集めた。
1964年 カネボウ ネイルカラー●発売した3色が大ヒットし、翌年には、口紅と合わせた10色展開に拡大。
1964年 コーセー ラボンヌ ネイルエナメル●当時の最高級ラインから登場。幅広い年齢層のファンを獲得。
1981年 シャネル ヴェルニ ア オングル●鮮やかなツヤと輝き、上品な色調など、クオリティの高さで話題に。
1989年 O・P・Iネイルラッカー●発色の艶やかさともちの良さがプロのネイリストに認められ、ネイルサロンで多く使われたことから、爆発的ヒットとなる。*A6
1995年 シャネル ヴェルニ●黒とも赤とも言い切れない色“ルージュ ヌワール”は、それまでになかった斬新な色として世界中で話題に。ロングセラーとなる。
ポーラネイルポリッシュの提案により、一般の女性が、「TPOによって、ネイルは変えるもの」という考えを持つようになった。
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関連項目
ネイリスト、ジェルネイル、スカルプチャー、紅
※次回のテーマは、「美容レーザー」です。

取材協力:ポーラ文化研究所主任学芸員 津田紀代

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