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パーマネント
定義
 毛髪に対して、持続的なウェーブをつけること。ヘアスタイルをつくりやすくしたり、つくったヘアスタイルを長持ちさせるために用いられる。毛髪の主成分、ケラチンを構成するアミノ酸の結合であるシスチン結合を、ロッドを巻いた状態で、アルカリ剤、チオグリコール酸などの還元剤で切断、再結合させることでウェーブをつける。*A1シスチン結合とは水や酸、アルコールにも侵されない強い組織結合である。そのためパーマネントウェーブをかけたあとは、天候にも左右されず、ウェーブが長持ちする。現在、シスチン結合を操ってパーマネントをかける方法は、遠赤外線などを使用する加温式や、還元剤などを用い、熱を加えないコールドウェーブなどがあるが、後者のコールドウェーブが主流である。*A2
歴史
1934年に開発販売された、国産第一号ヒートウェーブ式パーマネントマシン『ヤマノ スター号』
資料提供:山野美容専門学校
 古代エジプトやギリシアでは、三つ編みにした髪や木の枝に巻きつけた髪にアルカリ性の泥をなじませて一度乾燥させ、洗い流して毛髪にウェーブをつけていたことが知られている。*A4しかしその後長い時代、パーマネントは発達しなかった。「西洋人の髪には先天的なナチュラルウェーブがかかっている場合が多いことが、主な原因と考えられます」(山野美容専門学校 技術主任教諭 清水明美さん)
 1872年には、フランス、パリでマーセル・グラトーがはさみのような形をした鉄を熱して髪を挟み、ウェーブをつくるマーセルアイロンを発明。現在のヘアアイロンの原型である。しかしパーマネントと異なり、湿気や洗髪でウェーブが落ちてしまうものであった。
 1906年、ドイツ人チャールズ・ネッスラーがアルカリ性のホウ砂と熱を利用して、髪に持続的なウェーブをつける方法、パーマネントウェーブを開発。アルカリ薬液と、高温を発する電熱器を使ったヒートウェーブとして実用化され、急速に普及した。日本には1923年、神戸のホテルで美容室を経営していた紺谷寿美子が、初めてヒートウェーブを導入したといわれる。第二次世界大戦が始まると、パーマネントウェーブは贅沢品とされ、物資や電力が不足したこともあり、日本では衰退していった。
 1940年、アメリカ人マクドナウにより、アルカリ剤を用い、熱を加えず毛髪にウェーブをつける技術が開発された。現在主流となっている、コールドパーマネントのベースである。*A6日本でも1948年に戦後初のコールドパーマネント技術解説書『ビューティーテキスト第一号』が創刊され、美容師の間に技術が浸透してコールドパーマネントは一般的になっていく。
 1970年代以降はパーマネントを用いたサーファーカットやソバージュなどが流行。日本でも多くの女性がパーマネントをかけるようになった。1990年代の日本では、毛髪を染めるカラーリングも隆盛に。パーマネントとカラーリングで毛髪が深刻なダメージを受けることから、薬剤にトリートメント成分を配合するなど、髪に優しいパーマネントの開発が進んでいる。
人物「松田聖子」
 1980年にデビューした、アイドル歌手。デビュー時の、前髪を長く下ろしてサイドにパーマネントをかけて後ろへ流すヘアスタイルは、聖子ちゃんカットと呼ばれて大流行した。「当時のアイドルは、みな聖子ちゃんカットを真似たものです。一般女性の多くも、同じような髪型になりました。40代の女性でも聖子ちゃんカットをオーダーするほど、ヒットしたスタイルです。個性を重んじる今と違い、ひとつの髪型が流行ると、みなそれを真似した時代でした」(清水さん)
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人物「杉本彩」
 1986年デビューの女優、タレント。1985年からのバブル期に多かった、ソバージュヘアのアイコンの一人。ソバージュヘアとは、長く伸ばした髪に細いロッドできつめのウェーブをかけたパーマネントスタイルのこと。バブル期のディスコやクラブなどの盛り場では、体型を強調するボディコンに身を包み、ソバージュヘアにした女性が多く見られた。テレビドラマで人気を博した、浅野ゆう子、今井美樹、千堂あきほなどの女優もソバージュヘアに。それに影響され、トレンドのスタイルとして、一般女性の間にもソバージュヘアが浸透していった。
キーワード「チリチリパーマ」
   
 1923年に日本に上陸したヒートウェーブは電熱パーマと称され、1930年代からは国産マシンが生産されるようになり、普及した。「長く伸ばして結い上げ、スタイルを守るために何日も髪を洗えない。また、寝るときは箱枕を使用せざるを得ない、窮屈な日本髪と異なり、洗っても崩れないパーマネントは大変便利だと、歓迎されます。しかし電熱パーマをかけるには、想像を絶する苦労を伴いました。複雑な手順のマシンなので、パーマネントをかけるのにかかる時間は6~8時間。値段は20円と、当時の月給に匹敵するほどの高値でした。  
電熱パーマをかけた、大正時代の女性。髪全体に細かいウェーブをかけた様子は、雀の巣と呼ばれることも。
資料提供:山野美容専門学校
さらに、毛髪に高い熱を与えるため、パーマネントをかける間はうちわで扇いでいたとか。熱の加減を失敗して、髪がひどく傷んだり切れたりすることもあったようです。仕上がりも、現代のようにゆるやかなカールや細かいウェーブを選ぶことはできません。髪全体に細かくきついウェーブをかけるだけ。そのスタイルは、チリチリパーマとか、雀の巣とか呼ばれていたそうです」(清水さん)*A5
キーワード「ストレートパーマ」
 ウェーブのついた毛髪を、ストレートに伸ばす技術。基本的な仕組みは、パーマネントウェーブと同じ。毛髪を構成するアミノ酸のシスチン結合をアルカリ薬剤で切断し、毛髪のウェーブを伸ばしてから再結合させる。1980年代までは、ウェーブを伸ばすには、コームでとかすか、パネル(板)を使う方法が主流だった。しかしその後、パネルの重量に耐えきれず、毛髪が切れることがあると判明。現在、パネルは使われていない。1990年代にはヘアアイロンでウェーブを伸ばしてから固定する方法が開発され、多くのサロンがこの技術を採用している。縮毛矯正と呼ぶサロンもある。
キーワード「デジタルパーマ」
 トリートメント剤で保護することにより、毛髪のダメージを軽減しながらパーマネントウェーブをかける技術。最新マシンを使うことから、イメージ的にデジタルという名称がついたと推測される。*A3ヘアカラーがトレンドになり、毛髪ダメージを恐れてパーマネントを避けるようになった女性に向けて、2000年代前半に開発された。「聖子ちゃんカットやソバージュなど、画一的なヘアスタイルをする時代は終わりました。今はファッションや雰囲気に合わせて、ヘアスタイリストが、ヘアデザインを提案する時代。理美容業界は、毛髪ダメージの具合やトレンド、お客様のニーズに応えられるバリエーション豊かなパーマネント技術を提供する必要に迫られています」(清水さん)
関連項目
カラーリング、ヘッドスパ、地肌ケア
※次回のテーマは、「マニキュア」です。

取材協力:山野美容専門学校 技術主任教諭 清水明美

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