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2001年3月号

photographs: Yoshiaki Toda
styling: Hiromi Hosoda
“オ ーラ”とは一体何か? これは美容における最大のナゾにして、最大の拠りどころ。有ると言えば有るし、無いと言えば無い。何とでも言えるうえに何でも“オーラ”で片づけられるから、とっても便利。しかし、ここらでその正体を暴いておかないと、美容もそろそろ限界じゃないのか? なぜなら“オーラ”は“キレイ”より位が高い。キレイな人は今どきいっぱいいて、もはや大した目惹きにはならないから、これから作るんなら、もう“キレイ”を飛び越して、一気に“オーラ”を作っちゃいたいところ。
 じゃあ、“キレイ”と“オーラ”の違いは、一体何か? ひとつだけ確かなのは、“キレイ”は人を動揺させないが、“オーラ”は人をドキリとさせること。キレイな女を人は目で追うが、胸では感じない。しかし“オーラ”は胸にドシッとくるのである。そして“キレイ”は一瞬で忘れるが、 “オーラ”はハッキリ記憶に残る。
 たとえば先週一週間で出会った人、見かけた人の中に、ドキッとして記憶に残った人はいるだろうか? いたらそれがオーラのある人。私も先週、2回ドキリとした。その2人を今もハッキリ覚えてる。そのうちのひとりは夕暮れどきの銀座で見かけたから、おそらくは高級クラブにお勤め。考えてみれば、見かけたのは3年も4年も5年も前なのに、その姿が忘れられない女性は、なぜかみんな高級クラブにお勤めふうの佇まい。別に“水っぽい”のを趣味としているのではない。ホステスさんにはオーラのある人が明らかに多い。間違いない。たぶん、3年も記憶に残るのは、有名クラブのナンバー1クラスに違いないが、ナンバー3くらいでも、オーラはちゃんと残ってる。でもなぜホステスなのか?
 派手だから? それだけじゃない。高級クラブともなると、単なる“派手な女”では務まらないから、ちゃんとシックさのセーブを効かせてる。そうではなくて、まつ毛の先からストッキングのひと目までに神経をこめてお洒落をするのは、あの人たちにとって仕事のうち。男を魅了するのに、“一生懸命な女たち”だからなのである。「何にでも一生懸命になっている人は美しい」なんて言うけれど、今の時代の一生懸命は、少しも一生懸命じゃないとも言われる。とりわけ頑張らなくても生きていける時代。“一生懸命”の水準は無残に下落。ふとまわりを見回せば、結局人の何倍も一生懸命な人だけが、人よりも抜きん出てる。まったくもってそれだけのことなのだ。

  さあ果たしてあなたは、何かに対して一生懸命だろうか? キレイになる上でもお洒落する上でも、一生懸命まではやっていないのじゃないか?作った魅力で誰かを魅了して心地よくさせて、それでお金を月100万円稼げるくらい、本気で魅力的になろうとはたぶん思っていないはず。ちょっと頑張ると疲れる。ちょっとキレイになると気を抜く……その繰り返しでは、絶対に突き抜けられない。一度は“一生懸命”をやってみてほしいのだ。
 しかし“一生懸命”にはワナもある。私が見かけた、もうひとつのオーラは仕事先のエレベーターで一緒になった女性。その時はドキリとし、記憶にも残った。しかし、同じ階で降りた女性は、その日に私が立ち会う“オーディション”にきたモデル。オーディションで再び私の前に立ったその女性は “キレイ”だったが、“オーラ”は消えていた。たぶん、一生懸命作ったキレイは“オーラ”を生むが、そのキレイを一生懸命人にアピールしようとすると、“オーラ”は消えるのだ。先のホステスも、お店で金持ちの客を手玉に取っている時は、“キレイ”だけれど“オーラ”はないはず。一生懸命はカゲでやるもので、人に見せるものじゃないよ、とよく言われるが、ほうら私はこんなにスゴイのよと人に差し出したら光が消える。人目を意識しない一生懸命、これなのだ。いやはや、オーラってやっぱり難しい。

ミニチュアのロンドンバス(参考商品)/ミスタークラフト
“オーラの作り方その1

“おミズ”のオーラは、“午後から化粧”で生まれる

 最近は、高級クラブのホステスも、昼間はOLやってたりすることもあるらしく、一概には言えないけれども、由緒正しきホステスたちは、昼間は主に自分を磨くことに専念する。ただその磨き方が、世のコスメフリークたちとはちょっと異なり、時のコスメを次々試すことで明日の美肌を願うのではなく、たった今できることの限りを尽くして、今日のこの日の自分を120%の完成度でキレイに見せることにすべてをかけているわけだ。多くのコスメフリークは、化粧品には凝りまくるのに、朝のメイクはわりにテキトーだったりするものだが、ホステス美容は逆。スキンケアも化粧のりのため。メイクには異様に時間をかける。それも“極上の化粧のり”は、それ自体が人をドキッとさせるからなのだ。日中の時間は、自分の“お客様”に「来てね」コールをしたり、お手紙書いたりする他は、ほとんど“今日のせとぎわメイク”にかけるというのだから、オーラが出て当然。まして、ゆっくり起きて、“午後からメイク”は、妙に化粧のりが良くなるから一石二鳥。少なくとも朝起きたてより、ある程度の活動をして一般のOLのメイクが崩れてくる頃から人間の肌は化粧を自ら吸いつける。だからコワイほどピタリと決まるのだ。
 ここから私たちは、せめて朝は早く起き、ひと通りの活動をしてからゆったりじっくり時間をかけてメイクすることを学び取らなきゃいけないのだ。

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